オーガニック・ハラルのたしなみ

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手作り石けんで洗濯したい! / 環境への影響は?

かれこれ、もう15年くらい前~何度か(数十回)
手作り石鹸を作ったことがあります。
最初は嵌っていましたが・・最近は、気が向いたら・・です。
そんなテキトーな人の話ですが、結構調べたので参考になる部分もあるかと。

←本文と全く関係ないですが、何気に描いて気に入ったので

後から書き足したり、飽き性の私が色々頑張ったもの。



手作り石鹸


売り物になるのでは?
・・と、フリマに出品などをしようと思っても
法律(薬事法)とか面倒なのと、
鹸化率(※1)とかも面倒、
結局のところ、肝心の作業も飽きてしまいました。


・・が、家には材料が山ほど残っているので
作らないと勿体ないので気が向くと作るのですが。。
友達や身内にあげたりしても、なかなか減らないので
体や食器洗いだけではなく、掃除や衣類の
洗濯に使えないかと思うようになりました。
・・が、何度か挑戦しましたが難しい(鹸化率が苦手なので)。


手作り石けんを水に溶かし、ペットボトルなどに入れて
何度か振ると泡はワーッと立って、
水:泡=0,5:9,5
くらいに殆どが泡になる・・という
泡立ちがすごい状態でも、
洗濯機に入れると泡は直ぐに消えてしまいます。
それがきっと
手作り石鹸が環境に負荷がない良いところでもありますが。


十年位前~何度も調べた話ですが・・

  • 汚れに対して石鹸はどんな風に働くのか、
  • 汚れに泡は重要か、
  • 泡がなくても汚れは落ちているのではないのか

・・という問題。(3つともほぼ同じ意味ですけど)


食器の場合は、石鹸の油分によって汚れを落とすので、
泡は全く重要ではないのですが
洗濯は泡で汚れを浮かすのだそうです・・。
最近ではドラム式洗濯機など、泡の少ない洗剤を使う方法もあるので
どうかと調べたところ、
「”石鹸で洗濯する場合”、泡で汚れを落とす」が正解でした。



何度か調べた方法、キレート剤という薬品を使えば
界面活性剤を助けるので泡立ちが良い・・らしく。
しかし、キレート剤って何だか
いかにも業務用で、専門の業者しか買えない感じです。
そこで面倒になり、止めていたのですが。

キレート剤とは


石鹸で洗濯する場合に、泡立てで必要になってくる成分ですが・・
そもそも、環境に良いから石鹸で洗濯しようと思っているのに、
キレート剤を入れると合成洗剤と同じなのではないかと・・。



キレート剤という名前の薬品を探すのかと思いきや、以下のように
色々な成分・効果がありました。

代表的なキレート剤は、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸、フィチン酸、グルコン酸の4つです。

という説明を見たときに、
「クエン酸なら家にある!」と、早速
混ぜました。
・・が、石鹸のアルカリと酸が反応してしまい、
重曹とクエン酸を混ぜた時と同じ様に
一気にシュワーっと泡が出て、分離した石鹸カスみたいなものが浮いた
何だか見た目が汚い水になってしまい、しかも泡が立たなくなってしまいました・・。


ちなみに、
キレート剤は硬水中では泡立ち難いそうです。
カルシウムイオンやマグネシウムイオン等
金属イオンで反応して封鎖する働きで泡立てるため。
エチレンジアミン4酢酸ナトリウム・・金属封鎖材とされていました。
(界面活性剤の少ないというバイオ酵素の洗剤の原材料名から。)
・・なので、抗菌剤として銀イオンの使用されている
浄水器の水も泡が立ちにくいと思われます。


石鹸での洗濯をするデメリット

これは、前にも投稿したかも知れませんが・・
石けんで洗濯すると、洗濯機が尋常ではなくカビっぽくなります。
なので、以下のように対策していても、とても困っていました。


  • しょっちゅう洗濯槽クリーナーで洗濯機を洗う必要
  • カビ予防の洗剤探し(ホタテ粉末・アロマオイルなど・・高額になる)
  • 洗濯機が早く壊れた(気がします)

そのうえ、
石鹸の洗剤そのものも、わりとお高いのでコスパは悪い
・・という、貧しい我が家には全く向かない洗濯方法だったのでした。
それでも、
アレルギーなどがあったので、数年は頑張っていましたが、
いつの間にか、市販の合成洗剤の使用頻度が高くなり、
それでも肌荒れもなくなりました。


どう考えても、洗濯機が壊れたのが早過ぎたのですが・・
石けん洗剤自体は環境にやさしいけど、
洗濯機を痛めるので

家電品の買い替えに繋がる

洗濯機壊れて、粗大ごみが増える。

環境に逆に悪いのでは?・・それに、お財布にも厳しい。。


普通の大手のメーカー製を使用していたので、本体の方は丈夫な筈ですが。。
石鹸カス(カビ)に問題があったのではないかと思われます。
これは、洗濯機を買い替えても家計に打撃を受けないくらいの
余裕のあるご家庭にしか実験(実証)は出来ないと思いますが・・。


実際に、合成洗剤を中心に使ってきて、カビの心配が粗ないのと
以前の倍くらいの期間、故障していない事から言えることです。


環境についての問題は?

石鹸洗剤・中性などが環境に悪影響がなさそうだと思いましたが、調べると
JIS法と違うBOD法という生分解性の試験方法では違っていたり、(※2)
石けんでも分解に時間がかかるものもあり、
中性洗剤は手肌にはやさしいけど、界面活性剤が多い場合もあり
結局は普通の洗剤でも然程の環境への影響に違いはないかも知れません。


石鹸洗剤は、原材料にほとんど「純石けん分」などと記載されていますが、
純石鹸とは界面活性剤の中の1つの種類(脂肪酸系)に分類されているので、
界面活性剤を不使用とは言えない事になります。。知らなかった・・。
・・それに、
合成洗剤でも環境にやさしいものは開発され続けているので、
石鹸も併用したら、環境にもそこまで悪くないのでは?
洗剤の量も少なくて済むコンパクト洗剤は、
10kgの洗濯物に大匙1杯くらいしか使わないので・・
どちらが良いか本当に分かりません。(上記の電化製品の故障とか考えると)
そもそも、

環境省によると、使う水の量では確かに洗濯などが多く約35%、トイレ25%、台所とお風呂が各20%程度となります。


しかし排水に含まれる汚染物質の量でみると、最も多いのは、台所からの食べ物や油を含んだ排水で約40%、次いでトイレ30%、お風呂が20%で、洗濯などは10%程度とされています。

食品の油、うちの家では洗う前に新聞紙や使用済のお茶パック、他には
古いタオルや洋服を切った布、ティッシュなどでふき取っています。


 ティッシュ・・これは我が家の場合、子供がティッシュを滅茶苦茶たくさん使い、
文句を言っても全然変わらず、見た目は粗未使用みたいなので勿体ないので・・
殆ど使っていない様なものは掃除に使ったり、再利用も兼ねています。


 話は戻りますが、洗濯する時に使うのは洗剤よりも水が殆どなんですよね・・。
じゃあ、水の問題?
水質は農薬の基準値が緩和されてからは、
環境にも悪くなっているのではないでしょうか。。


酵素の洗剤が良いとされていますし、環境に考慮された製品も多いですね。
酵素はタンパク質汚れを分解・・とか、肌には少し刺激が強いかも?
酵素にも遺伝子組み換えとかもある気がしますけど・・。


蛍光剤、酵素、漂白剤を配合しているものは、その含有率にかかわりなく「蛍光増白剤」「酵素」「漂白剤」の用語を表示


と、消費者庁の決まりがあるので、
効果あるのか分からないくらいしか入っていない可能性もあります。


鹸化率について

※1: 計算とかも面倒なのですが、そもそもの鹸化率とは・・という話です。


鹸化率を調べても同類の油全てに当て嵌まらない、
メーカーによって違うのでは?
ブレンドしたオイル、添加物なども影響があるかと。。


実際に業務スーパーで購入した油(食品用)の話ですが、
殆ど全て失敗、どんな材料を組み合わせても
(パーム油・牛脂など固まりやすい油をドンドン量を多く足してみたり)
何度やっても固まらない・・という事がありました。
他の材料ではなかった、容器が破損・・という怖い事もあり、
最低限10L分以上の油が同じ状態になって、本当にこの油は
「絶対にダメ」なのだと悟りました。
その失敗した油は
クレンジングオイルの材料に使ってみたり、
大きな鍋でグツグツ煮込むと何とか乳化した様にはなりましたが・・。


(注意:マネしたら危険かもしれません! パッチテストが必要です。)


毎日、ずっと石鹸の事を考えて作っている訳ではないので・・
これらの事が分かるまでに10年くらい、かかりました。
余りにも安い油・聞いたことのないメーカーの油は
評価・評判など参考にしたり、気を付けた方が良いかと思われます。
参考までに。


以下、石鹸作りに「使える」油の参考の引用です。

食用廃油の場合は、天ぷら油をお使い下さい。

天ぷらは、大豆油,ナタネ油、ゴマ油,綿実油,コーン油など。

オリーブ油、ひまわり油など

けん化率を考えると、植物100%のオイルが計算しやすいので向く様です。
ブレンドオイルは配合比率とかも考えると・・
個人的には面倒くさ過ぎるので計算できません。



※2:
JIS法での生分解とは「一次分解」であり、BOS法という検査もあるそうですが、
殆どはJIS法の100%分解を採用しているだけだということです・・。
また、こんな話・・。以下のサイトが大変、参考になりました。
ありがとうございます。


生分解性100% の意味をきちんと考えてみる

https://store.kimurasoap.co.jp/blog/think-about-biodegradability




その他:気になったこと:手作り石けんの分離

石鹸ダネが分離してしまった場合は

危険物として処分するしかありません。

油が分離して残っているということはつまり

固まった石鹸部分は過剰アルカリと考えられます。



上記の様な失敗した石鹸、捨てるのは勿体ないので、
自分は食器洗い用・トイレやお風呂掃除に少しずつ使って、
時々、クエン酸の溶液やお酢をかなり薄めた水で流すようにしています。


油でギトギトの金のタワシなども石鹸を溶かした水に浸けておくと
きれいに油の汚れが取れます。



参考サイト:

木村石鹸
https://store.kimurasoap.co.jp/
【2023年版】キレート剤5選・メーカー10社一覧 | Metoree
https://metoree.com/categories/2401/
廃油ではないサラダ油から石鹸はつくれますか?
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1127082971
天使の手作り石けんシリーズで
手作り石けんが作りやすい油
https://www.e929.jp/%E6%89%8B%E4%BD%9C%E3%82%8A%E7%9F%B3%E3%81%91%E3%82%93%E3%81%AE%E7%B4%A0/%E7%9F%B3%E3%81%91%E3%82%93%E3%81%8C%E4%BD%9C%E3%82%8A%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%84%E6%B2%B9/
キャノーラ油で手作りせっけんを作りました。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14218132649
酵素洗剤と皮膚
https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/6/12/6_KJ00009824941/_pdf/-char/ja
洗剤成分の環境影響は最終的には生態リスクでみる
https://jsda.org/w/02_anzen/senzai_anzensei_03.html
酵素入り洗剤に添加されている酵素
シャボン玉友の会だより <Q5>「酵素入」とか「バイオの力」というキャッチフレーズの合成洗剤に洗浄力はあるのでしょうか。
https://www.yu-netkita.com/shabondama/tomonokai_qa/qa52_q05.html

キレート剤
常葉大学
http://member.tokoha-u.ac.jp › shampoo3
[EDTA-4Na]泡立ちが良くなるキレート剤
人類はこう作った!古代石けん の科学/所さんの目がテン
https://www.ntv.co.jp/megaten/oa/20200927.html
izu-koubou.com
https://izu-koubou.com › シャンプー › シャンプー 成分